陰部の洗汁も除魔力を有するということ

参考1 次の朝鮮民話などもホパラタ同様の風習が朝鮮にも存在していたことを示すものと考えられる。「一人の女が山の中で虎に出会した。逃げ隠れるすべとてない。ここいらの女ならきゃーっと気絶するところだが、そこは山国女、虎を捕える位は朝飯前のことでさ。彼女は直ぐさま素っ裸になった。そして尻を空に向け両手を地について逆さに立ったんだね。虎が思うにさ。「これは奇妙な動物だ。わしは先年近くこの山に住んでいるけれど、未だかつて斯様な動物に出会した覚えはない。どれどれ」とだんだん近寄って見れば、四脚あれど頭なく、口あれど目鼻なく、しかもその口は縦に裂けている。いぶかしく思いつつ、虎氏いよいよ近寄って試みにその裂けた口を嗅いで見たから、さあ堪らない!猛烈な悪臭がして、鼻もちどころか、むかむかっと胸が悪くなり、げぇーと吐き出すと共に気絶して打倒れてしまった。なにしろ何十年と洗ったことがないんだからね。彼女は難なく虎を打捕え、その皮を町に出て売ったら金百両ってえじゃないか」[#1段階小さな文字](※[#「くさかんむり/冥」、第3水準1-91-18]葉志諧、第30―31頁)[#小さな文字終わり]。この民話は、朝鮮の女が山中で虎にあってホパラタしたときの話が、後に面白おかしく脚色されて変形したものであろう。 ホパラタは以上のような場合のほかに、悪神や疫病神に対してもおこなわれた。 朝鮮の女の虎退治の話や、日本の女が火事のときに腰巻を打振って火の神を追い払う風習なども、明らかにアイヌのホパラタに通ずるものであって、かつて、この様な呪術が北東亜細亜に広くおこなわれていたことを示している。

[#2字下げ][#中見出し]四 陰部の洗汁も除魔力を有するということ[#中見出し終わり]

 性器が偉大な力をもつと信ぜられているのみでなく、その洗汁までが除魔力を有すると考えられている。 次に紹介するのは疱瘡神がアイヌ達の陰部の洗汁や悪臭ある植物の煮汁によってへきえきして退散する有様を述べた昔噺である。

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